冬至は、毎年12月21日頃と決められていて、2021年の冬至は12月22日水曜日です。
一年を通して太陽が出ている時間が最も短い日であることは知られていますが
なぜ、かぼちゃを食べたり、柚子湯に入るのか理由までは知りませんでした。
ついでに、冬至の風習として他にはどんなものがあるのかも調べてみました。
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なぜ冬至にかぼちゃを食べる風習があるの?
気温が下がって免疫力が落ちやすい冬をしっかり乗り切るために、南瓜を食べて栄養を付けようという意図で江戸時代から始まったと言われています。
そういえば子どもの頃、冬至の日の給食はいつもかぼちゃのお汁粉が出ていました。
かぼちゃは栄養がいっぱい
かぼちゃは食物繊維が豊富で、ビタミンB群やカロチン、更にはビタミンC、ビタミンE、鉄分、カリウム、カルシウムなども沢山含まれており健康維持には理想の食材なのです。
これから厳しい冬を迎える冬至に南瓜を食べるのは、風邪の予防のためにも理にかなっているのですね。
今のように1年中野菜が簡単に手に入ることのない時代は、かぼちゃはとても貴重だったのかもしれません。
かぼちゃは長期保存ができる
本来南瓜は夏から秋に収穫される野菜ですが、冷蔵庫に入れなくても涼しい場所で保管をすれば3ヶ月ほど保存することが可能です。
夏に採れる野菜でありながら冬まで保存できる南瓜は、昔の人にはとても重宝したことでしょう。
かぼちゃは色んなアレンジが可能
冬至に食べるかぼちゃと言えば、私の場合はかぼちゃの煮物を思い出します。
更にその煮たかぼちゃをストーブの上に乗せて水分を飛ばすとまたホクホクで美味しいのです。
最近ではもっと様々なアレンジをしておいしく食べている家庭も増えてきています。
かぼちゃで作るプリンなどのスイーツは子供に喜ばれ、スープはちょっとしたごちそう感覚で楽しめて嬉しいですね。
なぜ冬至に柚子湯に入る風習があるの?
この「冬至に柚子湯に入る」という習慣は、江戸時代からあったと言われています。
お風呂場全体に柚子の良い香りが広がり、子供がいる家庭ではとても喜ばれそうです。
冬至を「湯治」にかけたり、柚子は「融通が利く」というように、言葉のイメージから柚子湯に入る習慣が根付いていったと考えられていますが
柚子湯には血行を促進する効果が期待でき、冷え性の緩和や免疫力の向上によって風邪の予防にもなるのに加えクエン酸やビタミンCなどの効果により、美肌効果を期待することもできるのです。
北海道では柚子を売っているのをほとんど見たことが無くて、柚子湯についても大人になってから知ったのですが
そういえば子供の頃にみかんの皮をネットに入れてお風呂に入れていました。柚子湯の替わりだったのでしょう。
冬至の食べ物はかぼちゃ以外に何があるの?
冬至に食べると縁起が良いと言われる食べ物が、かぼちゃの他にもいくつかあることが分かりました。
冬至の七草
「春の七草」や「秋の七草」は有名ですが、実は冬にも七草があり、「冬至の七種(ななくさ)」と言われています。
・南京 なんきん(かぼちゃ)
・蓮根 れんこん
・人参 にんじん
・銀杏 ぎんなん
・金柑 きんかん
・寒天 かんてん
・饂飩 うんどん(うどん)
南瓜を含めたこの7つの食材には、共通点があります。
それは名前に「ん」という文字が入っているということです。
南瓜も「南京(なんきん)」という別名があるので、れっきとした「ん」の付く食べ物です。
「ん」が付く食べ物は、「運(うん)が付く」ということから運気が良くなると言われており、しかも、どれも「ん」が2文字入っています。
うどんや寒天を七草と言うのはちょっと苦しいかな?と個人的には思います。
うどんは元々小麦粉を練ったものだし、寒天はテングサやオゴノリを乾燥させたもので、どちらもそれ自体が植物の名前ではないのに七草と言ってしまう、その苦し紛れ感が何だかカワイイですよね。
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冬至にこんにゃくを食べて砂払い
1年で昼が最も短い日で知られる冬至は、この日をひとつの区切りとする考え方がありました。
太陽の力が一番弱くなっていると考えられるこの日を境に、運気も上昇していくであろうと考えられていたのです。
古くから冬至にこんにゃくを食べるという風習が日本にあったのは、食物繊維の多く含まれたこんにゃくを食べて、一年間に体に溜まった砂(体に有害なもの)を外に放出する「砂払い」のためです。
こんにゃくに食物繊維が豊富なことは良く知られていますが、整腸作用だけでなく、糖質やコレステロールの吸収を抑える効果もあるとされています。
冬至にこんにゃくを食べ、この日を境に悪いモノを体外に出し、健康になって運気を上げていこうという先人の思いが込められた風習だと思います。
冬至に小豆粥を食べて邪気払い
平安時代に宮中行事となった小豆粥をたべるという風習は、古代中国から伝わったと言われます。
中国では古くから冬至や正月に小豆粥を食べて邪気払いをし、無病息災を願う習慣がありました。
それが日本や韓国に伝わり、旧暦の正月(1月15日)や冬至には小豆粥を食べる風習として今も残っています。
古くから中国を始め東アジアでは小豆の赤い色が生命や炎を象徴する色であると考えられ、悪霊や不浄を祓う力があると思われてきました。
土佐日記や枕草子にも小豆粥の記述があるようですが、庶民に伝わったのは江戸時代と言われており、冬至にかぼちゃを食べ始めた頃と重なります。
昔の人の健康意識の高さが分かる気がします。
冬至に「と」の付くものを食べる
冬至に「と」の付くものを食べると縁起がいいという風習がある地域もあります。
豆腐、唐辛子、どじょう、とろろ、トマト、豚汁、とり肉、トンカツ、とうもろこしなど・・・けっこう「と」さえ付けば何でもアリなカンジもしますね・・・
でも、なぜ「と」が付くものなのか、分かりませんでした。もしかしたら冬至の「と」なんでしょうか?
冬至にまつわる天気の言い伝え
昔は冬至が一年の始まりとされていたので、冬至の天気は翌年の農業や天候を占うための重大な要素だったようです。
「冬至に天気が良ければ翌年は豊作」と言われ、そうかと思えば「冬至に雪が降れば豊作」だとも言われています。
また、「冬至に雷が鳴れば雨が多い」と言われるように雷も良くなかったようですが、
さらに「冬至に南風が吹けば地震・日照り・大雨」と、細かく過去の事例に基づいた言い伝えであることがわかります。
冬至の天気は、次の一年を予想するために当時の人々の関心がとても高かったことがわかります。
まとめ
今回は、「冬至に南瓜を食べたり柚子湯に入る習慣の理由」とそれ以外の風習について調査しました。
・冬を乗り切るために南瓜を食べて栄養を付けようという意図で南瓜が食べられるようになった。
・冬至を「湯治」にかけたり、柚子は「融通が利く」というように丈夫な体をイメージできることから柚子湯が定着した。
・南瓜以外にも、「れんこん、にんじん、ぎんなん、きんかん、かんてん、うどん」といった物が食べられている(冬至の七草)
・こんにゃく、小豆粥、「と」の付く食べ物を食べる風習もある。
・昔は冬至の天気で翌年の農業や天候を占っていた。
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