ベルベット・イースターって
何のこと？
毎年イースターが近づくと
聴きたくなってしまう
ユーミンのあの名曲
「ベルベット・イースター」
長年のギモンだったので
今日こそ解決してみようと挑みました。
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ベルベット・イースターは辞書にない？
ベルベット・イースターという言葉で
辞書で調べても答えは見つかりません。
だから、この曲を聴く人の感性で
ベルベット・イースターをイメージしていけば
本来、それで良いのではないかとも
思うのですが
せっかくなのでもう少し追及してみます。
ベルベット・イースターはユーミンの言葉
ベルベット・イースターは1973年の
荒井由実のファーストアルバム
「ひこうき雲」の中の1曲ですから
ユーミンがまだ１０代の頃の作品です。
この頃のユーミンの歌が
一番好きという人も多いですが
そんな１０代の
みずみずしい感性の中で生まれた
「ベルベット・イースター」は
荒井由実が創作した言葉なのです。
だから、本当の意味は
本人にしかわからないのだけれど
ユーミンの世界観を
探っていくことにします。
ベルベットとイースターの関係
冒頭からいきなり
ベルベット・イースター 小雨の朝
・・・と始まります。
ベルベットに込めた思いとは
ベルベット（ビロード）という生地は
高級感のあることで知られています。
柔らかな手触りと光沢が特徴で
主にフォーマルなドレスに使われる
普段着ではない
スペシャルなイメージですよね。
ベルベットはお手入れにも気を遣う
とても繊細な生地でもあるのですが
そんな特別な存在の「ベルベット」に
気持ちを置き換えて
イースターに抱く気持ちを表現したと考えます。
たぐい稀な才能に
改めて感嘆するばかりです。
イースターの季節を考える
この歌のフレーズを考えてみましょう。
いちばん好きな季節
いつもと違う日曜日なの
・・・とありますので
この日はイースター当日でしょう。
イースターがイエス・キリストの
復活を祝うお祭りであり
春分の日以降、最初の満月から数えて
最初の日曜日となっているからです。
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なぜ、日曜日なのか？
キリストが復活したのが
日曜日だからですね。
毎年、日にちはバラバラですが
３月下旬から４月下旬にかけてやってきて
春の光を感じながらも
まだ肌寒い日もあるような
「一番好きな季節」とは
そんな頃になるようです。
ベルベット・イースターとメルヘンの世界
この曲が発表になった1973年頃は
「詩とメルヘン」という文芸誌が発行されていました。
あのアンパンマンで有名な
やなせたかしさんが編集に関わっていて
メルヘンの世界は若い世代の
特に女性にはとても身近なものでした。
いわさきちひろや葉祥明などをはじめ
沢山のイラストレーターが世に出ていき
メルヘンを感じるもので
世の中全体があふれた時代だったのです。
ベルベット･イースターは
そんな時代の中で生まれた曲で
聴く人をメルヘンの世界へと
いざなってくれるような気がします。
同じころの荒井由実の曲に
「雨の街を」という曲がありますが
この曲の中にも妖精が出てきて
とても幻想的な気持ちになります。
この時代のユーミンの曲には
唯一無二の世界観と共に
メルヘンの世界を感じて
懐かしい気持ちになります。
雨の日の幻想の中で
小雨が降る日曜日の朝に
目覚めた少女は
まだ眠いけどドアを叩いて
迎えに来てほしいと言ってます。
花で飾った帽子をかぶり
思い入れのあるブーツをはいていこうと
まるでこの雨を
待ってさえいたかのように
この特別な日を楽しんでいます。
私ならこんな日は出かけずに
家で過ごしたいと思うものですが
出かけたくなるほど
気持ちの弾む日曜日なんですね。
雨の日は灰色の低い雲が
どんより広がっていますが
少女はそれさえも
独特の感性で楽しんでいます。
空がとってもひくい
天使が降りてきそうなほど
低い雨雲を見て空が低いと感じ
天使が降りてきそうと思えるなんて
何てステキな発想でしょうか。
ベルベット・イースターで定着した行事
イースターは今でこそ
広く知られるようになりましたが
この曲が発表された５０年近く前には
日本人にはあまり知られていませんでした。
ベルベット・イースターという曲が
イースターを認知させるのに
一役買ったといっても過言ではないと思います。
ハロウインにはまだ及びませんが
地味に静かにその存在を知らしめてくれた曲だと思います。
あとがき
ベルベッ・イースターについて
勝手に解釈してまとめてみました。
すべて、私の勝手な思い入れと
想像で書いたものなので
みなさまの中にある
この曲に対する大切な気持ちを
もしも踏みにじってしまったら
どうぞお許しください。
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